結婚式を終え、アッピア諸島への新婚旅行に出発したコラリーとフェリックス。だがチケットを取ったのが急だった為、乗り込んだ客船には夫婦用の船室は空いておらず別々の部屋に泊まる事に。そしてその日の夕食時には更なるトラブルの種が。テーブルに置かれた小箱に添えられたカードには“――あなたとの愛の記念に　Ｇ”の文字。給仕が間違ったテーブルに置いたのだと思われたそのカードは間違いなくコラリーに宛てられた物らしい。カードを破り捨て、コラリーには内緒で愛する妻（←強調。笑）にちょっかいを出す害虫を退治すべく動き始めたフェリックスだったが――？

数日前にバッグをひったくった犯人を探していたコラリーは、突然見知らぬ老婦人に抱きつかれ驚いた。彼女はコラリーをクリスティーナという少女と勘違いしているらしい。少女が亡くなってしまった事を受け入れられずにいるラニエリ夫人を気の毒に思ったコラリーは、夫人の館へ同行し一晩泊まる事に。一度は館を辞去したものの、コラリーをクリスティーナの身代わりにしようとするエットーレの思惑により、再びラニエリ家の館に滞在する事になってしまった。未婚の少女を演じる以上、当然フェリックスとは別の部屋。しかも口うるさい家政婦に見張られている様な日々の内に、コラリーとフェリックスはすれ違いが多くなる。そんなある日、フェリックスの浮気疑惑を耳にしたコラリーは――。