＜地殻変動＞の恐怖におびえ、ひしめき合って暮らす難民達、一方＜丘＞と呼ばれる特別地区で懐古趣味に走る貴族達。難民が入ることすら許されない＜丘＞にある日一人の少女が越してきた。少女の名はローレ。自ら貴族でありながら、貴族を嫌っている彼女は、 伯母であるオーベルク伯爵夫人の館で青年貴族アルノと出会う。超能力を持つというアルノを信用していなかったローレだが、 彼は他の貴族達とは違っていて…。

シャフラスターンの第３妃アズィーサは瀕死の王子ハルーンを救うため邪神の力を借りた。その結果ハルーンはカルマトと名乗る不思議な存在と共生することとなり、一命を取り留めた。
時にハルーン７歳。
母アズィーサの心は幼い王子の事より、自らの野心と他の二人の妃に対する憎しみで占められており、ハルーンは次第にカルマトに操られる様になっていき、１６歳になった頃物事は急速な展開を見せる。そして――

パトリスは苦労してパリ社交界きっての美女レイモンドとの交際にこぎつける。…が、彼に突きつけられたのは家の破産という現実だった。プレイボ−イで野心家の彼は親友ロベールの助言（？）を得て、ロベールの従妹ジュディットを口説き落とし、その持参金を手に入れる計画を立てた。
しかしジュディットは１７歳にして男嫌いの独身主義者。パトリスとロベールは彼女の性格を見越してある計画を立て、ボルドーにあるジュディットの邸へ向かう。果たしてパトリスの目論見は上手くいくのか…？